フリーランス法と個人アシスタントへの発注
個人のアシスタントへ直接依頼する場合、発注側には取引条件の明示などの義務があります。従業員を使用しているかどうかで義務の範囲が変わります。
公式情報の確認日:2026年10月12日
オンラインアシスタントで関係するのはどんなときか
2024年11月1日に施行されたフリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス法)は、業務委託の相手方である事業者で、従業員を使用しないもの(フリーランス)との取引に適用されます。オンラインアシスタント会社と法人どうしで契約する場合より、クラウドソーシングやSNSで見つけた個人のアシスタントに直接依頼する場合に関係が深い法律です。
発注側の義務と対象(公正取引委員会の整理)
| 義務 | 対象となる発注事業者 | 要点 |
|---|---|---|
| 取引条件の明示 | すべての発注事業者(従業員を使用しない発注者も含む) | 9項目を直ちに書面または電磁的方法で明示 |
| 支払期日の設定・期日内の支払 | 従業員を使用する発注事業者 | 給付を受領した日から60日以内のできる限り短い期間内で支払期日を定める |
| 7つの禁止行為 | 従業員を使用する発注事業者(1か月以上の業務委託) | 受領拒否、報酬の減額、返品、買いたたき、購入・利用強制、不当な経済上の利益の提供要請、不当な給付内容の変更・やり直し |
| 募集情報の的確表示 | 従業員を使用する発注事業者 | 虚偽・誤解を生じさせる表示をせず、正確・最新の内容に保つ |
| 育児介護等と業務の両立への配慮 | 従業員を使用する発注事業者 | 6か月以上の業務委託は申出に応じた配慮が義務、6か月未満は努力義務 |
| ハラスメント対策の体制整備 | 従業員を使用する発注事業者 | 相談対応の体制整備など |
| 中途解除等の事前予告・理由開示 | 従業員を使用する発注事業者(6か月以上の業務委託) | 少なくとも30日前までに予告し、求めがあれば理由を開示 |
明示する9項目をアシスタント業務に当てはめる
- 業務の内容(例:毎月の請求書発行20件、日程調整)
- 報酬の額(時間単価×上限時間、など算定方法)
- 支払期日
- 発注事業者とフリーランスの名称
- 業務委託をした日
- 給付を受領する日/役務の提供を受ける日
- 給付を受領する場所/役務の提供を受ける場所(オンラインなら納品先のフォルダなど)
- 検査をする場合はその完了日
- 現金以外で支払う場合はその支払方法
口頭だけの依頼は認められていないため、チャットで依頼する場合も条件を書いたメッセージやファイルを残します。業務一覧のテンプレートをそのまま明示事項の下書きに使うこともできます。
個人アシスタントへの依頼で一緒に確認したいこと
- 相手がインボイス発行事業者かどうか(消費税の仕入税額控除に影響。インボイス制度と委託費)
- 指示の出し方が雇用に近くならないか(偽装請負との違い)
- 個人データを扱う場合の安全管理(委託先の監督)
相談先・申込先の選び方
取引条件の書き方や支払期日の設定で迷う場合は、公正取引委員会・厚生労働省などが案内する窓口や、フリーランスとの取引に関する相談窓口(フリーランス・トラブル110番)の情報を公式サイトで確認してください。個別の契約内容の判断は弁護士への相談が確実です。
同じ前提で比べると、違いを確かめやすいよ。